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吉田松陰の人生略歴4《松陰の人格形成1》 [吉田松陰の人生略歴]

吉田松陰の人生略歴4《松陰の人格形成1》



前項で吉田松陰の性格について記述してみましたが、
あの清廉潔白、明るさ、勤勉・誠実さ、優しさはどこ
からきているのでしょうか。




この項では松陰の人間形成に影響を与えた人物について
ご紹介します。




両親<父・杉百合之助><母・滝>



<父・百合之助>



吉田松陰が生まれた杉家というのは貧しい生活ながらも
書籍が溢れ返っているような家でした。


父・百合之助(ユリノスケ)も無類の読書家であったようです。


たとえ無役であっても武士というものはお召しがあった時に
即働けるように日頃から教養の研鑽を怠らないものだった
ようですね。


百合之助は松陰と兄の梅太郎(後に民治ミンジ)に畑仕事を
しながら武士としての初等教育を行います。


教育の場はなんと畑のあぜ道でした。


早朝、父に従い馬のための秣(まぐさ)を刈り取りから
帰ると朝食で、その後、畑へ行き、あぜ道に正座して
四書五経の素読を始めます。


百合之助は畑仕事の途中で子供たちのもとにやってきては
必要なくだりを教え、また畑仕事に戻る、を終日何度とな
く繰り返します。


これを毎日繰り返します。


兄弟の初等教育はすべて畑で行われ、一度たりとも机の上
で行われたことはありませんでした。


半士半農の武士の家はだいたいこのようであったそうです。


なんだか目に浮かぶようですね。


袴(はかま)をはいた前髪の小さな武士の子供があぜ道に
きちんと正座して本をまっすぐに持って大きな声で素読する姿。


この生活の規律性こそが武士なんでしょうね。


この百合之助は熱心な勤王家で皇室の衰えを嘆いていたそう
です。


この父の皇室を大切に思う気持ちはおそらく少年松陰に大きな
思想的影響を与えていたかも知れません。


百合之助は性格きわめて厳格。
笑顔などめったに見せない人でしたが、昔の武士というのは
大体そういうものでした。


松陰のためにいろいろ面倒なことになっても常に松陰のよき
理解者でもありました。


NHK大河ドラマ「花燃ゆ」では長塚京三さんが杉百合之助役を務めます。




<母・滝(タキ)>





松陰の無類の読書好き、勉強好きは父・百合之助の血を引い
たものと思われますが、松陰の明るさ、ポジティブさは正にこの
母の影響であったことは誰も否定できないでしょう。





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https://sites.google.com/site/hagijinbutsu/list/10...





杉家は貧しいながらも一家が団結し、底抜けに明るい家庭で
した。





滝は舅姑の面倒をしっかりみるだけでなく、病人の夫の妹の
看病もよくして皆から感謝される女性でした。





性格はそこのけに明るく、どんな大変な事も明るい方向に転
じさせてしまう人でした。





家の中にもめ事は一切なかったのは彼女の人徳というものです。





松陰が明るく素直な少年そして青年に成長していったバック
ボーンは母・滝の愛情に満ちた人間としての存在が決定的な
ものとなったと思われます。





NHK大河ドラマ「花燃ゆ」では檀ふみさんが滝役を務めます。





ところで現代ではどうでしょう?

明るく素直で率先して両親の手伝いをしたり、真剣に勉強に取
り組んでいるなんていう少年少女どれだけいますかね?

時代が違うのでナンセンスかも知れませんが、そんな子供に出
会ってみたいものです。

でも無理な話かもしれませんね。

そもそも百合之助・滝みたいな親がいないわけですから。

負け組・勝ち組なんて変な考え方が横行する世の中ですが、
いい悪いは別にして過去の先人たちの立派な姿を見習いたい
と思っています。




次回はいよいよ玉木文之進について詳述したいと思います。













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